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筝曲奏者 日吉章吾さん2013/1/19

筝曲奏者 日吉章吾さん

日吉 章吾 (ヒヨシ ショウゴ)
箏曲・地歌三絃演奏家
1987年1月13日生まれ
出身地/静岡県田方郡函南町
血液型/A

<指導歴>

大学在学中、各種公開講座などにおいて、箏曲の指導補助にあたる。
沼津市立第三小学校・函南町立桑村小学校・函南町立丹那小学校等で、音楽の授業において特別講師として招かれる。

<学歴>

生田流箏曲の手ほどきを生田流箏曲正絃社大師範の三木千鶴氏に受ける。
のちに、宮城社大師範の金津千重子氏に生田流箏曲及び三絃を師事。
2005年
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を卒業。
2009年
東京藝術大学音楽学部邦楽科箏曲(生田流)を卒業。
2011年
東京藝術大学大学院修士課程箏曲(生田流)を修了。
東京ワンダーサイト(TWS)主催のアンサンブルモデルンアカデミーに参加。
胡弓を高橋翠秋氏に師事。
2012年 生田流箏曲正絃社准師範免許皆伝。

<受賞歴>

1997年 第15回全国小中学生箏曲コンクールにて牧本賞(最優秀賞)
2003年 第13回全国高校生邦楽コンクールにて、市長賞(最優秀賞)及び、リスナー賞
2008年 大学在学中、安宅賞
2011年 大学院修了時、大学院アカンサス賞

<主な演奏歴>

2009年アイスランドの首都、レイキャビックにて行われた、日氷交流事業「101tokyo」に参加。
滞在中、地元の作曲家と共に、新曲の初演を行う。
ローラン・テシュネ氏主宰のアンサンブル室町に参加。
アンサンブル室町は、バロック時代の古楽器と和楽器の演奏者及び、舞踏家、俳優によって構成される。
これまでに、「ポールクローデルの百扇帖」(2010年、日本大学カザルスホール)
「ポールクローデルの百扇帖2」(2011年、東京文化会館)
「原素(The elements)」(2011年、サントリーホール/2012年、江戸東京博物館)
「源氏物語」(2012年、紀尾井ホール)に出演、アラン・モエーヌ、末吉保雄、権代敦彦の各氏の作品の初演に携わる。
2010年より、「ゆる人」に参加。
2011年、SPACE FACTORY シリーズⅣ 『夢の浮橋』~源氏物語より~巻の四「儚い女」-夕顔-(代官山ヒルサイドテラス)に出演。
即興を主体とした、クリエーター、照明、日本舞踊、邦楽器による芸術的対話によって生み出される作品空間の創造に携わる。
2012年 NHK-FM「邦楽百番」、四代市川猿之助氏主催の「亀治郎の会さよなら公演」。
五嶋みどり氏主宰のミュージック・シェアリングの一環で、沢井一恵氏とともに参加し、新潟県内各地の小・中学校を巡回。

<所属>

千鶴の会、森の会、アンサンブル室町、同人。重音会会友。

<その他>

中学校在学中は、吹奏楽部に所属、クラリネットを担当。
2009年、教職免許(中学・高等学校音楽)取得。
2010年、適切な演奏会や教室運営のための基礎知識として、日商簿記検定1級を取得。
現在、古典作品に造詣を深める一方、邦楽と他の分野との接点を見つめ、現代における古典のあり方、次代につながる邦楽とは何かを模索している。

― 活動内容・主な活動場所などを教えてください。

大きく分けて自身が演奏する「演奏活動」と人に教える活動の2つがあります。演奏活動はご依頼があれば全国各地で行っていて、中でも東京での演奏が一番多いです。それ以外にも小中学校での学校公演のご依頼多いです。

― 始めたきっかけなんですか?また何歳から始めましたか?

始めたのは6歳の小学校のときで、母に思いつきのように「やってみたら」と勧められたのがきっかけです。

まさか現在の仕事として続くとは思わなかったです。

― 初めての人前で演奏した際の思い出はありますか?

6歳の琴を始めてすぐの当時習っていた先生のお住まいの地区の敬老会の余興で大勢で弾きました。その時は全然思うように弾けず、悔しかったです。

― 初めての仕事の思い出はありますか?

大学在学中から演奏の仕事があり、元々仕事と趣味の境があまりありませんでした。しかし実際に仕事として演奏するとなると「演奏できて当たり前」という厳しい目で見られるので、次第に仕事への意識は変わっていきました。

― 海外でも講演された経験があるとのことですが、どちらへ行かれましたか?

大学院在学中にアイスランドへ1週間ほど行きました。作曲の先生からのお誘いがきっかけで、運よく参加できました。

大変だったのは楽器を運ぶことです。現地に楽器屋さんがいなかったので、琴などの演奏道具を自分達で梱包して運び出すのがとても苦労しました。飛行機では無事に荷物が着くか歯が痛くなるほど心配でした。

―現地の方の反応はいかがでしたか?

とても興味を持って聞いてくれました。

滞在中は自分達が琴の説明を現地の作曲の学生へし、その学生が滞在期間中に1曲制作して発表するという内容だったのですが、現地の方は琴に関する予備知識が全くないため、元々琴をやられていた人とはやはり違った感覚があり、そこから作られた曲がとても新鮮で面白かったです。

― 今までで苦労されたこと・辛かったことはなんですか?

沢山ありますが、琴の曲は1曲あたり平均10分前後、中にはと20~25分程のほどの長い曲もあり、その楽譜をすべて覚えなければいけないことが大変です。 また、琴の演奏者は女性の方が多いので、そういった部分で苦労することもありました。

一番楽しい時はどんな時ですか?

やはり演奏の後にお客さんに「よかったよ」と言ってもらえるのがとても嬉しいです。それまでの苦労も吹き飛んでしまいます。

一日にどれくらい練習をされるのですか?

演奏会前など忙しい時は暇さえあれば練習をしてしています。多い時は1日10時間程やることもありますが、最低でも1日3時間程度は練習をしています。 また琴以外にも三味線や胡弓(こきゅう)といった楽器の演奏もするので、その練習もしていると自然に時間が過ぎてしまいます。

使用されているお琴について教えてください

練習用から演奏会用、低い音の出る「十七弦」など、今は全部で7面程持っています。演奏する曲によって使う楽器を使い分けます。

琴の流派について教えてください。

琴の流派は大きく分けて「山田流」と「生田流」の2つがあるのですが、山田流の方が琴爪が厚く、弾いた音に厚みがでます。生田流は琴爪が薄い分小回りを利き、複雑な演奏ができるのが特徴です。

僕は初めて琴を習ったのが「生田流」で、そこから今も「生田流」です。でも以前大学の授業で1年間だけ「山田流」をやる機会があったのですが、とても面白かったです。

演奏できる曲のレパートリーはどのくらいでしょうか?

古典の曲が80曲ほど、江戸時代後の曲も合わせると100曲以上はあります。

今後の活動予定や目標・やりたいことを教えてください

今は先生の代理として教えていたのですけど、「免状制度」という制度で琴を教えることができる資格を取得したので、今後は自分が教えていく教室をやっていきたいです。

また琴等の日本音楽は息の長い世界であり、大体35歳頃までが自分が様々なことを吸収できる時期だと思っているので、お弟子さんを育てるのも大切だが、それと同時に自分の価値を高めることが大切なので、自分の器を広げていきたい。

日ごろ常に意識していることはありますか?

楽器を演奏するということは他の方の協力が必要不可欠です。

演奏する人だけでなく来ていただけるお客さんや裏方さんなしには一つの演奏会も成り立たないので、周りの人への感謝の気持ちを常に忘れないようにしています。

ご趣味はなんですか?

元々趣味からの延長で始まったようなところもあるので、楽器を弾くことができれば満足という部分もあります。

最近では日本酒が好きです。昨年に長野県の酒蔵で演奏をする機会があったのですが、そこでしたお酒の話がきっかけで好きになりました。それからはお店に行ったらどんな銘柄があるのかよくチェックしています。

好きな音楽のジャンル・よく聞くアーティストはいますか?

高校生ぐらいの時に「Mt.RAINIERのカフェラテ」のテレビCMで流れていた曲がすごく気に入りました。

その曲を作っていたのが「吉澤はじめ」さんという方で、今でも吉澤さんの曲は好きでよく聞きます。

最後に一言お願いします

教室を開いたばかりなのですが、敷居が高いお稽古というようにはしたくないので、少しでも琴など興味のある方はどなたでも一報ください。